松山観光ガイドその15~宝厳寺(ほうごんじ)~
松山観光ボランティアガイド江藤です。
続きましては、周辺の神社・仏閣をご案内します。
その昔遊郭があった上人坂の通りの奥に、静かなたたずまいを見せる宝厳寺(ほうごんじ)があります。
随分新しい建物だと・・・思われたでしょうが
この宝厳寺は今から3年前火事で焼けてしまい昨年新築したものです。
一遍上人は河野通広の子として生まれ、仏門にはいり時宗を開きました。
元々河野一族は瀬戸内海の海賊で村上水軍、越智水軍などと河野水軍と呼ばれるようになっていました。
この念仏踊りがのちに盆踊りの元になったと伝えられています。
境内には、一遍上人に関する簡単な展示物もあり、無料で見ることができます。
この境内に正岡子規の句碑があり
「色里や 十歩離れて 秋の風」という素晴らしい俳句が彫り込まれています。
子規もこの場所に来て呼んだ句ですが、私たちもここにきてこの句を読むとそのすばらしさが分かります。
色里は遊郭があった場所で、十歩離れてとはほんのわずかしか離れていない場所で、
秋の風を感じるこんな静かな場所があると情景を詠っています。
子規はこの句を読んだあと東京に帰る途中奈良に立ち寄り、詠んだ句が有名な
「柿食えば 鐘がなるなり 法隆寺」
というみんなが知っている俳句です。
このころから子規は「写生俳句」を唱えるようになりました。
そこで見た情景を写生するように俳句を詠みなさいということですが、
先程の句はだれでもパッと情景が目に浮かぶような素晴らしい句です。
しっかり覚えて帰ってください。
チョンミョンソク先生の箴言
御子の時代の御言葉を聞いて、左にも右にも偏ることなく直進して
<命の道>に行けば他のことを考えなくなる。
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